google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 心に残る中国映画セレクション100: 辛亥革命
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2018年9月23日日曜日

孫文の義士団:西太后の放った刺客とのたった8人の義士団の行き詰る死闘

辛亥革命前夜、孫文の暗殺を狙う◇集団と孫文を守る8人の義士団の息詰まる死闘が再現されるアクション

孫文の義士団

映画の紹介
Sonbun_guardmens
 時は1910年。欧米列強に蚕食され、断末魔の叫びを上げ、のた打ち回る清朝は、幾度となく孫文の「打倒の刃」を受けつつもなかなか倒れない。それでもいよいよ最終決戦の日が近づく。孫文は同志との打ち合わせのため、単身香港に乗り込む。それを阻もうとする清朝は大量の暗殺団を差し向ける。そして、孫文暗殺を阻止すべく選ばれた名もなき8人。敵は、500人の暗殺団。
 この闘いなくして中国の夜明けはない。最も短い、そしてもっとも長い1時間の死闘の幕が切って落とされる。映画史上、最も過酷な1時間、「生か死か」息もつかせぬ壮大なアクションに、ドニー・イェンほかなぞの美少女に扮するファンビンビン、アジアトップスターが挑む!!

 ドニー・イェン、レオン・ライ、ニコラス・ツェーほか、豪華アジアスターを迎えて贈る、激動の辛亥革命を舞台にした歴史アクション大作。
 未来をかけ、孫文を守り抜くために戦った名もなき者たちの心揺さぶる物語。

 アジアの映画賞レースを席巻!激動の辛亥革命を舞台に贈る、歴史アクション超大作!
中国歴代興収記録トップ10にランクインし、アジア各国の映画賞で計70部門ノミネート、37部門受賞という驚異的記録を作り上げた話題作『孫文の義士団』。

 香港映画界の旗手、ピーター・チャンのもと、実力派テディ・チャンが総合監督を務め、『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウが特別監督として参加。辛亥革命前夜の香港を舞台に、未来を変えるため立ちあがった名もなき義士たちの戦いを、超絶アクションと壮大なストーリーで描き出す。


DVDデーター
  • 出演: ドニー・イェン, レオン・ライ, ニコラス・ツェー, ファン・ビンビン, レオン・カーフェイ 
  • 監督: テディ・チャン(陳徳森、生年月日: 1958年4月26日 香港生まれ)
  • 形式: Color, Dolby, Dubbed, Subtitled, Widescreen 
  • 言語: 中国語 
  • 画面サイズ: 2.35:1 
  • ディスク枚数: 1
ストーリー
 清朝末期の香港。そこに、一人の男が来航するという極秘情報が流れる。彼の名は、“孫文"。
 腐敗した王朝打倒を掲げる革命家である彼の目的は、武装蜂起のための同志との密談。要する時間は1時間!全てはそのわずか1時間で決まる。
 そして、西太后が仕向ける500人の暗殺団に対して、孫文を護衛する義士団が結成される。集ったメンバーは、暗殺団のスパイとして働く警官、愛する人との結婚を誓った車夫、過去の罪に囚われ物乞いとなった元御曹司、父の復讐を誓った少女ら、市井の民たち。
 ある者は愛する人のために、ある者は己の信念のために、それぞれの熱い想いを胸に秘め、10億人の希望と、国の未来がかかった“壮絶なる1時間"の戦いに挑む。


歴史的背景と見どころ
 清は1616年に満洲において建国され、順治帝に続く、康熙帝・雍正帝・乾隆帝の3代に清は最盛期を迎えた。しかし、さしもの清も乾隆帝の60年に及ぶ治世が終わり(18世紀末)に近づくと、乾隆帝の奢侈と十度に及ぶ大遠征の結果残された財政赤字が拡大し、官僚の腐敗も進んで清の繁栄にも陰りが見え始めた。
 そして、19世紀には、欧米の植民地支配の格好の餌食となり、アヘン戦争、洪秀全率いるキリシタン集団・太平天国による太平天国の乱(1851年 - 1864年)などが起こり、さらに1895年には日清戦争で敗北し、一路滅亡に向かって突き進んでいった。
 この映画の背景は、このように諸外国の簒奪により、国内は治安は乱れ、国民の間にも革命の機運が生じていたが、長きに亘って続いた皇帝支配の体制の中で、地方豪族、軍閥がそれぞれの利権を主張して、混乱に拍車をかけていた。
 いっぽうイギリスは東インド会社を通じて、中国ーインドーイギリスという三角貿易で利権を独占していたが、拡大する茶の取引で、銀の流出が拡大し、アメリカの独立戦争への戦費を確保する必要から、銀の流出を抑える政策を採った。そして考え付いたのが、事もあろうにアヘン貿易であった。
 この映画の背景として、アヘン戦争後もやまないアヘンの蔓延に対する、中国人の苛立ちがあると考える。このあたりの事情は、中国映画「孫文-100年先を見た男」にくわしい。


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2018年7月11日水曜日

秋瑾 ~競雄女侠~:近代中国の陰で散った女性革命家の生涯が蘇る!

秋瑾 ~競雄女侠~

あなたはシュウキン(秋瑾)をご存知ですか?ご存知の方はかなりの中国通!!
彼女は辛亥革命より前に、革命運動に身を投じ、若干31歳の若さで、公開処刑に付される。まだ封建遺制が巾を利かす清朝末期に実在した激越な女性革命家が今蘇る!!
近代中国の夜明けに一瞬輝いて消えた女性革命家シュウキン。


映画の紹介
実在の革命家・秋瑾(しゅうきん)の壮絶な人生を忠実に描いた歴史アクション。幼い頃から血気盛んで乗馬や撃剣などを好んで育った秋瑾は、夫と幼子ふたりを残し、当時女子教育が進んでいた日本への留学を決意する。

映画データ
出演: クリスタル・ホアン, デニス・トー, ローズ・チェン, ション・シンシン, アンソニー・ウォン
監督: ハーマン・ヤオ
字幕: 日本語
販売元: アメイジングD.C.
発売日 2012/09/21

ストーリー
19世紀後半、清朝期。女性は纏足を強要され、まともな教育も受けられず、人間としての自由を奪われ生きなければならなかった封建的な時代。
 比較的裕福で自由な気風の家庭の下に育ったシュウキン秋瑾は伸び伸びと育つ。結婚してからも世間の風潮に我慢ならなかった彼女は、夫と幼子二人を残し、当時女子教育が進んでいるとされた日本へ留学を決意する。
 留学してからは、それまでの鬱々とした生活から開放され、女性解放、民主化運動に傾倒していくが、やがて日本政府にも疎まれ、国外追放になり中国に戻ってくる。
 しかし自由の翼を得た彼女をもう誰も留めることは出来なかった。


あとがき
 これまでのシュウキン(秋瑾)の評価は、どちらかというとジャンヌダルクと比較されるような、女剣士と派手な立ち回りに目を奪われ、大衆受けするような講談の主人公のような評価が、強かったように思う。 これはある意味、シュウキン(秋瑾)にとって一種の風評被害のようなものではないだろうか。
 しかし一部には、彼女を全面的に見直そうという機運もあるような気がする。鈴木頌氏の論文もその一翼をなすものと評価できる。氏かこの論文の最後で言っているように、


 秋瑾は女盗賊のような野蛮な人間ではない。その戦闘性は高い知性と貶められた女性への深い共感に裏付けられている。
但し私は全面的に鈴木氏の意見に同調するものではない。秋瑾の持つ左翼小児病的弱点はなんとしても頭の中から消えないことだけは付け加えておこう。



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2017年8月4日金曜日

中国映画「1911」:ジャッキーチェンが孫文の腹心の友を演じきる

1911

「1911」とは1911年に起こった中国の辛亥革命を描いた映画の題名です。
近代中国の誕生を知るためには必見の中国映画。辛亥革命なくして、中国の現在はない。この革命によって、政治、経済、文化、ありとあらゆるものが、それまでの皇帝支配から完全に覆された。そればかりか、その余波はロシアにも及び西洋列強は革命の波及を恐れ、干渉を開始する。



映画データ
出演:ジャッキー・チェン 、 リー・ビンビン 、 ウィンストン・チャオ 、 ジョアン・チェン 、 ジェイシー・チェン(房祖名) 、 フー・ゴー 、 ニン・チン 、 ジャン・ウー 、 ユィ・シャオチュン 、 ジェイシー・チェン 、 ジャン・ウー
監督:チャン・リー


ストーリー
20世紀初頭、清王朝は一路滅亡の道をたどっていた。国はアヘン戦争で敗れ、列強の餌食と化し、国民は清朝、中国国内の豪族・軍閥の支配と西欧列強の3重の支配に苦しんでいた。太平天国の乱やその他反乱が勃発し、乱れに乱れていた。国を憂う若者たちは王朝の打倒を掲げ、各地に革命組織を結成していく。
 孫文も革命を志すが武装蜂起に失敗し、日本に亡命する。そこで黄興と出会い、同志となる。孫文は黄興と何度かの武装蜂起の後ついに清朝を倒し、辛亥革命を成就させる。


 しかし、迫り来る欧米の侵略を食い止めるため、新しく建てた政権を不動のものにせねばならない。そのため孫文は周りの反対を押し切り、軍閥の頭目である袁世凱と妥協し、袁世凱を総統に推挙する。果たして辛亥革命はどこへ行く。


背景と見どころ
 辛亥革命の陰の立役者として二人の日本人の名を上げなければならない。宮崎滔天や長崎の梅屋庄吉などである。宮崎滔天の名前は映画にも出てくるが、梅屋庄吉の名前は出てこない。彼は、現在の日本円にして1兆円にも上る援助をしたともいわれ、彼の援助なくして辛亥革命の成功はあり得なかっただろうとも言われている。

 スタンフォード大学のある教授で、「政変なり、革命の性格を見るには、金の流れを見なさい」と、金や資金が全てあるかのようなことを言うものもいるが、それは一つの側面であり、それが革命の性格を決定するものではない。資金がどこから出ていようと、その革命の担い手はどこにあるのか。その革命が達成したものは何か。といったことにかかっていることを忘れてはならない。

 この映画のみどころは、この映画がドキュメントタッチで史実を忠実に再現しようとしていることだ。それから孫文が何を考え何を思って行動したかを知ることが出来ることである。
 この映画の主役はジャッキーチェンが演じる黄興であるように宣伝されているが、商業ベースではやむをえない部分であるが、この映画の主役は「孫文」である。それは誰が演じるかなんていう問題ではない。ちょうど映画の中で孫文が「総統に誰がなるかの問題ではない」と語っているのと全く同じことが言える。逆に私はジャッキーチェンは脇役を見事に演じきったことが、この映画ももう一つの見所だと思う。そこを見失うとこの映画の真価が見えなくなってしまう。 



辛亥革命についての詳しい説明は 【中国百科ノート 歴史編「辛亥革命】 ☜ こちらをクリックしてください
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2017年7月20日木曜日

伝説の武闘家イップマンをモデルにトニーレオン主演「グランドマスター」

グランドマスター

映画の紹介
日清戦争に敗れ、辛亥革命をへて、国の形も定まらぬ時に、日本の侵略を受け、満身創痍の中にあって、様々な思惑と欲望が渦巻く中国の中で格闘家たちはいかに時代に係っていったかを描くエンターテインメント超大作!

「人生には3つの段階がある。」とは、この映画のテーマであるイップマンの師匠が言った言葉だ。カンフー映画ではあるが、哲学的な映画だ。

  1. 己を知ること
  2. 世の中を知ること
  3. 人生を知ること
映画データ
出演: トニー・レオン, チャン・ツィイー, チャン・チェン, マックス・チャン, ソン・ヘギョ
監督: ウォン・カーウァイ
言語: 中国語
字幕: 日本語
ディスク枚数: 1
販売元: 松竹
発売日 2013/12/05
時間: 123 分


ストーリー
 世界を呑みこむ戦争の足音が、刻一刻と迫る1930年台の中国。北の八卦掌(はっけしょう)の宗師であるゴン・パオセンは引退を決意し、その地位と生涯をかけた武闘家の南北統一の使命を譲る後継者を探していた。

 物語は、この後継者の選別の場面から始まる。そして、その跡目争いに、日中戦争の勃発も絡み、舞台は香港の郊外広東省佛山から広州、さらに香港、北京、奉天へと広がる。
 候補は一番弟子のマーサンと南の詠春拳(えいしゅんけん)の宗師・葉問(イップマン)。パオセンの娘で、奥義六十四手をただ一人受け継ぐゴン・ルオメイに絞られる。
だが、日本軍と手を結び中国全土に覇権を広げようとするマーサンがパオセンを殺害。ルオメイはイップマンへの想いも、父の望みも捨て、仇討ちを誓う。
 ひたすらあだ討ちに突き進むルオメイと抗日ではあるが、政治活動に距離をおきカンフーの頂点を目指そうとするイップマンは結局別々の道に。一方、八極拳(はっきょくけん)を極め、一線天(カミソリ)と呼ばれる謎の男も、一匹狼として巷をさまよう。それぞれの格闘家の生き様はいかに?


    映画は、これら4人の格闘家の生き様にその時代の流れを乗せて進んでいく。
  1. ゴン・パオセン :清朝末にカンフーの頂点に立った男ではあるが、時代の移り変わりを見据え自らは身を引き、若き後継者に道を譲ろうとする。いわば古い時代の象徴。
  2. イップマン:混乱期にカンフーの宗師を任ずることになるが、政治的な動向から一線を画し、ひたすら格闘技に埋没する。しかし、民衆の立場には立ち続けようとする。
  3. マーサン:一度は宗師から後継者と指名されるものの、野望と野心から日本軍と手を結び、日本軍の手先に身を落としていく。最後はルオメイに敗れ、中国制覇も潰えていく。
  4. ルオメイ:父の直伝の技を極めるものの、あだ討ちのみを追求したために、その目的が果たされた後は、人生の目標を失い、アヘンに身をやつしていく。弱き大衆を体現している。
  5. 一線天(カミソリ): 確かな技を持つものの、その技を生かすことなく、一匹狼として時代に埋没してしまう。

背景と見どころ
武闘映画にありがちなワイアリングを多用した場面は余りなく、派手な立ち回りで見せ場を作るのではなく、むしろカンフーの技をできるだけ忠実に再現しようとしている。



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2017年5月14日日曜日

近代中国の扉をこじ開けた男 「孫文-100年先を見た男」

孫文-100年先を見た男-

映画の紹介
今からから100年余年前!世界中に激震が走った。誰もがあの清朝が瀕死の状態にあることは認識していたにも拘らず、現実に倒れてしまうことは予想できなかったのではないだろうか。

映画データ
  • 出演: ウィンストン・チャオ(趙 文瑄),アンジェリカ・リー, ウー・ユエ, チャオ・チョン, ワン・ジェンチョン 
  • 監督: デレク・チウ(趙崇基)
ストーリー

1910年、中国近代国家への夜明けにつながる“革命前夜”。 亡命の地マレーシア・ペナン島を舞台に、度々の革命失敗の苦境と失意、そして暗殺の危険に遭いながらも、愛する人に支えられ、理想を失わなかった世界的革命家・孫文の闘いと愛の日々を描く一大歴史ロマン。

歴史的背景と見どころ
 辛亥革命から何を学ぶか?辛亥革命も当時の人々にとっては何故起こったのかわからなかったのかも知れない。昨年起こったイギリスのEU離脱の意思表示と同じ様に、「この世の中何が起こるかわからない」と見ていたのかもしれない。しかし、イギリス内部に蔓延していた、閉塞感を正しく見ていさえすれば、正しく予見する人間がいたのかもしれない。
 辛亥革命を現実に可能ならしめたのは、満州族の支配に対する閉塞感とも云われる。アヘン戦争で敗れるわ、大平天国の乱ではぐちゃぐちゃになるわ、外国列強や日本から好き勝手にされるわ、全てに亘って中国の民衆は劣悪な状態に置かれた。やがてそれは爆発し、民族主義的な熱情を噴出しながら突き進んだ。
 今全世界で起きているカオスのような出来事も、結局それを可能ならしめるものは、人々の貧富の差や失業生活不安、自分達の意志でどうにもならないという閉塞感が人々を突き動かしているとも云えまいか。とすれば、100年前に起こったと同じことが我々の目の前で起こっても不思議ではない。そして辛亥革命の激震が、ロシアに飛び火し、レーニンの率いる10月革命へと波及していったように。
 これからいかなる激震が我々を襲うだろうか? 我々はもっと賢くならなければならない。これが歴史から学ぶということだろう。
 それにしても主人公、趙 文瑄(ウィンストン・チャオ)のかっこよさ。冷徹なまでに研ぎ澄まされた革命家を好演している。すばらしい。



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