google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 心に残る中国映画セレクション100: 唐
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2017年6月29日木曜日

コンリーの美しさがひときわ引き立つ中国映画 「王家紋章」

王家の紋章

映画の紹介
 晩唐に起こった黄巣の乱で、中国は五代十国の乱世に突入する。その中の一つである後唐を舞台に繰り広げられた陰謀渦巻く権力闘争は、重陽節を軸に華やかな宮廷を血で染める。国王、王妃、皇太子、第二王子、第三王子の間の争いは行き着くところを知らない。コンリーの王妃はあくまで美しく、悲しくもある。

映画データ
主演 :チョウ・ユンファ, コン・リー, ジェイ・チョウ, リウ・イェ
助演俳優 :シン・ジュンジェ
監督 :チャン・イーモウ


 ストーリー 



背景と見どころ
この物語は、唐の末期に起こった黄巣の乱の平定に力のあった朱全忠が後梁を建てるが、この映画の中の王である李存勗は923年後梁を滅ぼす後唐を建てた。この後唐が舞台となっている。後唐の権力基盤はまだ脆弱で定まらず、権力闘争で揺れ動く。唐は終わり、乱世の五代十国の時代に突入する。この後唐は936年に滅んでいる。後唐の寿命は僅か13年の短いものであった。それでも後唐の勢力図は地図の通り、華北を制する広大なものであった。


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2017年5月31日水曜日

Lovers:心に残る中国映画セレクション100が贈る悲しい恋の物語

Lovers:心に残る中国映画セレクション100が贈る悲しい恋の物語

映画の紹介
 2004年夏に全国劇場公開された「LOVERS」。全盛を極めた唐王朝のほころびの中に咲くアダ花を巡る悲しい恋物語。王朝が衰退を始めた9世紀中頃の中国を舞台に、「HERO」のスタッフが贈るアクション超大作。金城武、アンディ・ラウ、チャン・ツィイーほか出演。

映画データ
出演: 金城武, アンディ・ラウ, チャン・ツィイー
監督: チャン・イーモウ, トニー・チン・シウトン
言語: 中国語, 日本語
発売日 2005/01/28
時間: 120 分


ストーリー
  西暦859年、唐代の中国で、朝廷は反乱軍最大の『飛刀門』撲滅を画策。官史の金と瀏に、指導者を10日以内に捕らえるように命ずる。飛刀門の娘と思われる小妹は目が不自由で、金は反乱戦士を装い小妹に接近。捕らえられた彼女を救出するふりして、敵のアジトまで導かせようと企むが、旅の途中でふたりの心はひかれあってしまう。 小妹にチャン・ツィイー、金に金城武、瀏にアンディ・ラウ。金と小妹に別の人物がからんで三角関係になり、加えて、誰を信じていいのかわからないトリックも隠され、ストーリーは二転三転。仕掛けたっぷりのスリリングな作品だ。


背景と見どころ
  シナリオをまともに信ずれば。唐代の末期には様々な乱が発生している。中でもとりわけ有名なのは、黄巣の乱(875~884年)で、この映画の舞台より少し遅れている。
 859年には今の青海省あたりに力を持っていた南詔国の世隆が皇帝に即位して自立していた事に対処するために、匪賊化した徐州の驕兵を活用するというように、地方ではいわば無法状態が続いていた。

 この映画にかかれた様な徒党が実際に存在したか(どうでもいいこと)は不明だが、時代背景としては唐も崩壊をしていく過程にあった。地方を平定するため唐朝は節度使というような軍事機能を持たせた管理を配置するが、その制度そのものが唐の更なる崩壊に繋がっていく。

 見所は、エンターテインメント性をたっぷり含んだ展開は、見るものにあきさせない。無条件に面白かった。チャン・ツィイーの持つ蒼い色気、構成画面の美しさも見逃せない。芸術性も評価できる。




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2017年5月29日月曜日

中国版ハムレット 「エンペラー 女帝」

女帝 エンペラー

映画の紹介(「キネマ旬報社」データベースより)

 シェイクスピアの「ハムレット」をベースに、中国の宮廷を舞台に愛と欲望が交錯する復讐劇を描いたアクション大作。

 夫の先帝を殺された王妃・ワンと、父の仇を討つ決意を固める息子・ウールアン。それぞれ想いを秘め復讐の時を待っていたが…。


映画データ
出演: チャン・ツィイー, ジョウ・シュン, ダニエル・ウー, グォ・ヨウ, フォン・シャオミン
監督: フォン・シャオガン(漢字名:馮 小剛 1958年3月18日生まれ) 出身地:中国 北京

略歴
 中学を卒業してから中国人民解放軍陸軍北京軍区の文芸工作団に入る。
1977年に第38集団軍の宣伝隊に入り1978年に正式に第38集団軍へ入隊。
1985年に北京電視芸術中心に編入されアートディレクターを務める。のちに親友である葛優の紹介で上海国際映画祭に参加し、これを機に映画の世界へ足を踏み入れる。
2016年、第64回サンセバスチャン国際映画祭で、自身の監督作品『I am not Madame Bovary』(英題)が、ゴールデン・シェル賞(最優秀作品賞)を受賞。
第1回マカオ国際映画祭にて、生涯功労賞を受賞した。
言語: 中国語, 日本語
字幕: 日本語


  ストーリー
 乱世の五大十国時代、絢爛豪華な中国宮廷を舞台に愛と欲望を巡って繰り広げる女たちの復讐劇を描いた超一級歴史スペクタクル!西暦907年、空前の繁栄を誇った唐王朝が崩壊、皇帝と大臣が権力を奪い合い、皇室では父子、兄弟が殺しあう時代。

 ワンは先の皇帝の息子で継子の皇子ウー・ルァンに密かな思いを抱いていた。

 彼は宮殿とは離れた邸宅で暮らしていたが、父が暗殺されたという密書を受けて宮殿に戻ることを決意する…。


背景と見どころ
 この映画は中国唐朝が倒れて、五代十国という群雄割拠の時代、唐の節度使であった朱全忠は黄巣の乱でうまく立ち回り、力を得て唐の皇帝である哀帝から禅譲を受け、梁という国を建てた。

 朱全忠は元々淫乱であり、身内や家臣の妻に手を出し、権力はなかなか定まらなかった。

 たまたま自分の仮子である博王朱友文の妻王氏は美人だったので寵愛した。

 この映画は、この話をベースに「ハムレット」のシナリオで色付けしたFictionであるようだ。

   どろどろした人間関係、親や子供とも関係する血縁関係、辺境の複雑な権力関係が、物語を縦糸と横糸で色付けし、面白い物語にしている。

 話は変わるが、この主役はチャン・ツィイーには少し重過ぎる。未だ若々しさが抜け切ってなく、「女の業」が出ていない気がする。色と欲で皇后の座を射止めるには、もっとすさまじい女性だったと思う。(日本で言えば岩下志麻あたりかな。もう少し若いのであれば誰かな?

 この映画は時代考証は実にいい加減だと思うが、エンターテインメントに徹した娯楽番組である。歴史物とは見ないほうがいい。しかし、アートとしては優れた作品だと思う。すごく考えられた構図と映像。そして、殺陣を楽しむことでは、十分満足させてくれる。日本の殺陣と異なり、飛んだりはねたりする場面が多く、もう少し現実感を持たせてくれたほうがいいと思うのだが。それでも、やはり色のある女優です。

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