google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 中国映画おすすめ100選への道: 7月 2018

2018年7月11日水曜日

秋瑾 ~競雄女侠~:近代中国の陰で散った女性革命家の生涯が蘇る!

秋瑾 ~競雄女侠~

あなたはシュウキン(秋瑾)をご存知ですか?ご存知の方はかなりの中国通!!
彼女は辛亥革命より前に、革命運動に身を投じ、若干31歳の若さで、公開処刑に付される。まだ封建遺制が巾を利かす清朝末期に実在した激越な女性革命家が今蘇る!!
近代中国の夜明けに一瞬輝いて消えた女性革命家シュウキン。


映画の紹介
実在の革命家・秋瑾(しゅうきん)の壮絶な人生を忠実に描いた歴史アクション。幼い頃から血気盛んで乗馬や撃剣などを好んで育った秋瑾は、夫と幼子ふたりを残し、当時女子教育が進んでいた日本への留学を決意する。

映画データ
出演: クリスタル・ホアン, デニス・トー, ローズ・チェン, ション・シンシン, アンソニー・ウォン
監督: ハーマン・ヤオ
字幕: 日本語
販売元: アメイジングD.C.
発売日 2012/09/21

ストーリー
19世紀後半、清朝期。女性は纏足を強要され、まともな教育も受けられず、人間としての自由を奪われ生きなければならなかった封建的な時代。
 比較的裕福で自由な気風の家庭の下に育ったシュウキン秋瑾は伸び伸びと育つ。結婚してからも世間の風潮に我慢ならなかった彼女は、夫と幼子二人を残し、当時女子教育が進んでいるとされた日本へ留学を決意する。
 留学してからは、それまでの鬱々とした生活から開放され、女性解放、民主化運動に傾倒していくが、やがて日本政府にも疎まれ、国外追放になり中国に戻ってくる。
 しかし自由の翼を得た彼女をもう誰も留めることは出来なかった。


あとがき
 これまでのシュウキン(秋瑾)の評価は、どちらかというとジャンヌダルクと比較されるような、女剣士と派手な立ち回りに目を奪われ、大衆受けするような講談の主人公のような評価が、強かったように思う。 これはある意味、シュウキン(秋瑾)にとって一種の風評被害のようなものではないだろうか。
 しかし一部には、彼女を全面的に見直そうという機運もあるような気がする。鈴木頌氏の論文もその一翼をなすものと評価できる。氏かこの論文の最後で言っているように、


 秋瑾は女盗賊のような野蛮な人間ではない。その戦闘性は高い知性と貶められた女性への深い共感に裏付けられている。
但し私は全面的に鈴木氏の意見に同調するものではない。秋瑾の持つ左翼小児病的弱点はなんとしても頭の中から消えないことだけは付け加えておこう。



** Sponsored Link **

*****************

中国百科映画館のホームページに戻ります。  

2018年7月8日日曜日

「セデック・バレ」:台湾の山岳部族の誇り高き戦い抗日暴動・霧社事件を描く

セデック・バレ

今回は台湾映画「セデック・バレ」をご紹介します。
 この映画は台湾で野蛮人とさげすまれてきた誇り高き狩猟民族の戦いを描く。長い間、文化とは自らを切り離し、台湾の山岳地帯で、「縄張り」を守って、誇り高い部族意識と優れた戦闘能力と規律ある生活を守ってきた、部族がある日突然日本軍の屈辱的な支配を受けなければならなくなったことからこの民族の悲劇が始まる。民族とは何か、誇りとは何か、人間とは何かを考えさせる映画である。

映画の紹介

 1930年、日本統治時代の台湾で起こった先住民セデック族による抗日暴動・霧社事件を描く。
 2011年9月に台湾で公開。台湾版アカデミー賞と言われる「台湾金馬奨」最多11部門にノミネートされ、見事グランプリを獲得し、ヴェネチア国際映画祭や大阪アジアン映画祭でも大絶賛されました。台湾史上最高の興行収入を得たというものである。



映画データ
監督 ウェイ・ダーション
脚本 ウェイ・ダーション
製作 ジョン・ウー、テレンス・チャン、ホァン・ジーミン
出演者 リン・チンタイ


ストーリー
映画のテーマ「霧社事件」のあった台湾中部の部落
赤のバルーンのあるところ
 ストーリーはぜひご自身でDVDをご覧になっていただきたい。 映画は、凄まじいほどの迫力を持ってあなたに迫ってくるだろう。
 この映画は、ちょっとした解説で済ますのではなく、映画の中に入り込んでいただきたい。それだけの値打ちがある映画だと思う。


背景と見どころ
 この映画の特筆すべき点は、徹頭徹尾 抑圧された狩猟民族セデック族の立場に立ちセデック族の側から見て、映画が作られているということだと思います。
 「野蛮人には文化教えてやるのだ、彼らの不幸な生活から開放して文明のすばらしさを享受させてやるのだ」という声が聞こえてきますが、この映画では、文化とは何か、誇りとは何か、そして外からやってきて、それを壊して自分たちの文化を押し付ける権利はあるのかなど考えさせられます。


あとがき

 これと同じような事件は後を絶ちません。少しだけ、わが身がセデックバレであったとしたらと、思いを起こしてみると容易に分かるものでは、ないでしょうか。第2次世界大戦後、日本は民族の誇りを護っているといえるでしょうか? 難しい問題ではありますが、われわれの世代で解決せねばなりません。
そのためにも是非この映画をご覧になってください。


Sponsored Link



************


中国百科映画館のホームページに戻ります。