google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 心に残る中国映画セレクション100

2017年9月8日金曜日

中国映画「宋慶齢の生涯」:中国の命運を決定付けた荘家の三姉妹!

中国映画「宋慶齢の生涯」:中国の命運を決定付けた荘家の三姉妹!

映画の紹介
宋慶齢の生涯:心に残る中国映画セレクション100
宋慶齢


 今世紀初頭の中国で、長きにわたって中国を支配してきた清朝は断末魔のうめきを立てながら、苦しんでいた。時代の奔流は、仲の良い三姉妹を、国をも引きちぎってゆく・・・・・。辛亥革命、西安事件、日中戦争、国共内戦・・・彼女たちは愛し、傷つき、苛酷なまでの運命に翻弄されながらも、激動期を生き抜く。この時代は生きていることだけでも、すごい時代であった。


映画データ
  • ジャンル:ドラマ, アジアの映画 
  •  監督:メイベル・チャン 
  •  主演:マギー・チャン, ミシェール・ヨー, ヴィヴィアン・ウー, ウィンストン・チャオ 
  •  助演俳優:ウー・シングォ, チャン・ウェン, エイレン・チン, ニウ・チェンホワ
ストーリー
20世紀前半、中国の清王朝から中華民国へと移り行く時代の流れの中で、古い因習にとらわれずに育てられた宋家の三姉妹。アメリカ留学から帰国した彼女たちは、それぞれに全く異なる道を歩むこととなる。長女(ミシェル・ヨー)は財閥の御曹司、次女(マギー・チャン)は後の国家主席・孫文、そして三女(ヴィヴィアン・ウー)は国民党の指導者・蒋介石のもとへそれぞれ嫁いでいく。そして孫文の死後、夫の革命の遺志を継ぐ次女は長女・三女と対立するようになり、姉妹のきずなに溝が生じていく……。それでも孫文の存命中は、未だ絆は壊されずに残っていた。
 しかし、孫文が死ぬや否や、待っていたかのように蒋介石が反旗を翻す。このことからも、孫文がこの時代の最大のキーマンであった。孫文の死後孫文の遺志を守ろうとする宋慶齢は蒋介石とともに歩もうとする長女、三女と対立は深まっていく。そして、日本帝国主義を中国から放逐した後、国共内戦の中で、宋慶齢と姉妹達の対立は決定的なものになる。



背景と見どころ
映画としてより、歴史参考書的な読み物としてみれば面白い。この映画のなかの三姉妹の間の対立は、中国の当時の路線の対立をそのまま反映したものであり、三人の国家・大衆に対する態度でその路線の違いが浮き彫りになっている。



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2017年8月21日月曜日

「再開の食卓」:第6世代の王全安が贈るベルリン国際映画祭の受賞作品

再会の食卓

第6世代の王全安が贈るベルリン国際映画祭の受賞作品、戦争に翻弄された庶民の生活を描いた中国映画「再会の食卓」
台湾海峡を隔て、引き離されて40年、新婚の夫婦の再会。失った年月は取り戻せるのか? また取り戻すことに意味があるのか?二人がそれぞれに悩んで導き出した結論は?


映画の紹介
 引き離されて40年、新婚1年の夫婦の再会。果たしてタイムカプセルのように失った時間を取り戻せるのだろうか。ベルリン国際映画祭の受賞作品。主演の女優、その現在の夫、いぶし銀の如くしぶい光を放つ。決して光りすぎずかといってくすんでもいない。

映画データ
製作年:2010年
製作国:中国
原題:APART TOGETHER

出演:リン・フォン 、 リサ・ルー 、 シュー・ツァイゲン 、 モニカ・モー
監督:ワン・チュアンアン(中国名:王全安)

監督:ワン・チュアンアンについて
ワン・チュアンアン(中: 王全安, 1965年10月16日 - )
中国映画界の「第六世代」の監督として知られる。
生まれ: 1965年 · 陝西省
配偶者: キティ・チャン (2011年 年結婚)
学歴: 北京電影学院
映画: 再会の食卓 ·トゥヤーの結婚
ストーリー
 上海で暮らす玉娥(ユィアー)一家に、台湾で暮らす玉娥の元国民党軍兵士の元夫・燕生(イェンション)訪中団の一員として尋ねてくる。建前は、儀礼的なものだが、本音は玉娥を台湾につれて帰ること。
 台湾で暮らす燕生は妻を近年亡くし、一人さびしく暮らしていた。昔上海で戦争の混乱の中で引き離された妻の玉娥のことが忘れられない。
 玉娥と燕生は昔生活した場所などを一緒に訪ねるうちに玉娥は過ぎし日を取り戻し、燕生と共に台湾に渡ることを夢見るようになる。しかし、一方では、現在の夫・善民(シャンミン)と子どもたちとすごした40年間を白紙に戻すことが出来ないでいた。
 40年の月日の経過は、そんなユィアーの家族たちにとっても、イェンション自身にとっても重苦しくのしかかる。
 夫・善民は寂しさを抱えながらも、妻の幸せを願い、妻を台湾に送り出そうとする。
 燕生は玉娥とその家族との話し合いを粘り強く重ねるうち、ある結論にたどり着く。


背景と見どころ
 いろんな事情で引き離された夫婦であっても、現実に過ぎ去った期間を簡単には消し去ることは出来ない。自分自身の思い、子供たちの想い、思惑、社会制度上の制約など等。

 三人が下した結論ではあるが、それに委ねるしか他に道はない。それにしても、夫婦愛を見事に浮かび上がらせた作品は素晴らしい。




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