google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 心に残る中国映画セレクション100: 張楊
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2017年7月6日木曜日

中国の老人ホームが分かる中国映画 中国の心温まる人情社会

グオさんの仮装大賞

 人生最後の輝きを求めて、老人ホームで暮らすじいさんたちがおんぼろバスで大脱走! !
 人生最弱の仲間と人生最高の舞台へ、夢に向かっておんぼろバスはひた走る。

映画の紹介
『胡同のひまわり』チャン・ヤン監督最新作!
世界各国の映画祭で観客を笑いと涙で包み込んだ珠玉のハートフルストーリー!
何もかもぼろぼろの老人達が自分たちの「こう生きたい。こういう死に方をしたい」と夢と希望を託して、天津へそして夢は日本へと突き進む!



映画データ
出演: シュイ・ホァンシャン, ウー・ティエンミン, イエン・ビンイエン, ガオ・グー, リー・ビン
言語: 中国語, 日本語
字幕: 日本語
監督: チャン・ヤン(張楊)
発売日 2016/02/02
時間: 104 分


張楊(チャンヤン1976年-について)

中国北京出⾝・映画監督・⽗・張華勳も映画監督。胡同で少年時代を過した 体験はその後の彼の作品造りに財産として残っている。 中山大学中文科、中央戯劇学院監督科で学んだ後、『スパイシー・ラブスープ』でデビュー。 第6世代の監督のひとりとして一躍世間の注目を浴びる。 第2作は胡同を舞台に父子の心の触れ合いを描いた『こころの湯』が日本や欧州でヒット、同作と『胡同のひまわり』でサン・セバスティアン国際映画祭の最優秀監督賞を2度受賞。彼の胡同の経験が滲み出た作品となっている。

ストーリー
 妻を亡くし家を手放すことになったグォさんは、呼ばれていない孫の結婚式に行き、息子に冷たくあしらわれてしまう。
 友人のチョウさんを頼って老人ホームで暮らし始めたグォさんは、ひょんなことからテレビ番組“仮装大賞"出場を目指すことに。
 だが老人ホームの職員や家族は猛反対。グォさんたちは自分達最後の夢を乗せて、老人ホームを抜け出すことにする。バスに乗り込み 憧れの“仮装大賞"出場に向けた旅が始まる…。
 チョウさんの秘めたる夢は日本のあの「仮装大賞」。
 老人ホームは日本も中国も同じ。-->新しい発見!!


背景と見どころ
下手な解説はいらない。可笑しくもあり、身にもつまされ、言うことなし。



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2017年5月21日日曜日

胡同の街の中で時代の波に翻弄される父と子の葛藤を描く「胡同のひまわり」

胡同のひまわり

映画の紹介

 オリンピック開催を控え、近代化のために消えていく北京の伝統的な街並み“胡同”を舞台に、そこで生きる画家親子の愛と葛藤の感動作品。2005年サン・セバスチャン国際映画祭 最優秀監督賞&最優秀撮影賞をW受賞!

映画データ
出演: スン・ハイイン, アン・チェン, チャン・ファン, ガオ・グー, ワン・ハイディ
監督: チャン・ヤン (張楊、1967年 - )

中国北京出身の映画監督。父の張華勳もアクション映画を手がけた映画監督。
少年時代を胡同で過ごした体験は後の彼の作品作りに影響を及ぼしている。
中山大学中文科、中央戯劇学院監督科で学ぶ。
第6世代の監督のひとりとして一躍注目を浴びる。
言語: 中国語, 日本語
字幕: 日本語


ストーリー
 強制労働から帰ってきた父親は、文化大革命に翻弄された自分と世間が何か大きく変わろうとしてるのを感じているが、未だ自分の立ち居地がつかめない。そして自分の息子に対しても、息子の持つ才能を認めるがゆえに自分の同じようになって欲しくない。それだけに息子に厳しく当たる。一種の苛立ちが垣間見える。息子は父親の押し付けに反発をし自分の才能を憎みながら反発して離れるところまでは出来ない。そうするうちに息子にも恋人が出来、街の改造工事が進行し、人々は引き離されていく。父親は息子の恋人に対して・・・。


背景と見どころ
 主人公の子供のころの有様が自分の子供のころのそれと余りによく似ているので驚いた。自分の子供のころ自転車のリムを転がして遊ぶ「輪ころがし」、馬乗り、ビン玉(我々はこう呼んでいた)、パン(カードの取り合い)、そしておんなの子達のゴム遊び、ままごとすべてが同じだ。さらに大人たちが炊事や洗濯をする周りで、子供たちがうるさいほど走り回っていた。映像を見ていて、ああ、日本にもこんな風景があったのだなあと懐かしく思い出された。
 北京オリンピックに合わせて、北京では家々の立替が進み、古い胡同の町並みが壊され、見栄えのいい町並みに作られていったという。同時に北京の暖かいよき下町風景も消え去り、近代的な装いに変貌したという。日本でも、オリンピック、万博などのたびに同じことが繰り返されてきた。
 自分も1997年ごろ商用で訪れた時と2006年頃たずねた時のその変貌ぶりに度肝を抜かれた気になったのを覚えている。一つのコミュニティーが消えてなくなる様は日本も中国も全く同じではないだろうか。これもこの映画の見所の一つだと思う。
 もう一つは、映画に描かれた父親像は、多かれ少なかれこの時代の父親像を代表しているのではないだろうか。自分の父親と自分自身と映画の主人公と父親が余りに似通っているので驚いた。最も係り方という点では、自分と父親の係り方は映画の中のほうが濃厚であるが、気質的には非常に似たものをもっているように思う。こうした点からも日本人と中国人は切っても切れない縁を持っているように思う。


特記事項
 映画の中に出てくる、主人公や家族が住む住居の建築様式は、京都の町屋のように見えるが、これは「四合院」といって、真ん中に少し広いスペースがあり、そのスペースの4方を囲った4軒の家々で共同で使うものだ。この建築様式はかなり古いもので、周の時代には既にあったとされている。北京の胡同にはこの「四合院」の様式の建屋が北京オリンピックごろまでは多く見られた。因みに魯迅も胡同の四合院の家に弟達と一緒に住んでいたとのことである。
この四合院に関する記述は部分的なもので、加筆が必要と感じています。乞うご期待!