google.com, pub-2132796719425109, DIRECT, f08c47fec0942fa0 心に残る中国映画セレクション100: 霍建起
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2017年6月1日木曜日

貧困から抜け出せない若者の苦悩と諦観を描く「故郷の香り」

故郷の香り

中国映画そのものの清純さを表現したような映画だ。中国の映画の魅力はここにある気がしてならない。
映画の紹介
「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ監督が贈る感動の物語。美しい山村を舞台に、せつない運命に揺れ動く男女の心の絆を描いている。
日本人の映画監督だったら、どんな描き方をするだろうか? 限界部落とかいうような経済的側面をテーマにするような気がする。いい悪いの問題でなく、時代性というか環境というか、日本は中国から遠くへ来たんだなという感じだ。



映画データ
出演: グオ・シャオドン, リー・ジア, 香川照之
監督: フォ・ジェンチイ(霍建起)

作品:台北に舞う雪、初恋の想い出、初恋の想い出
言語: 中国語, 日本語


ストーリー
故郷を出て、北京で家庭を持ち、10年ぶりに帰郷したジンハーが、幼なじみで初恋の相手だったヌアンと再会。
彼女に夫と娘がいることを知った彼は、かつての恋心を甦らせていく。
現在と10年前が交互に描かれ、ジンハー、ヌアンそれぞれの秘めた心の内が少しずつ明らかになる過程が繊細に綴られていく。
映像の美しさが一級品。村の自然や、人々の暮らしを静謐にとらえ、観る者の心を癒していく。
物語のカギとなるのがブランコだが、乗った者の視点に合わせ、高く舞い上がっていく映像が、村の景観を見せながら、主人公たちのときめく心を表現。自分に想いを寄せるジンハー、村に公演に来た京劇役者、そして現在の夫と、それぞれの男に対するヌアンの複雑な想いが共感を誘う。



背景と見どころ
 フォ・ジェンチイ監督が『山の郵便配達』に続き、のどかな村を舞台にピュアな物語を紡ぎだした。
主演ふたりの誠実な演技に加え、ヌアンの夫で、口がきけないヤーバ役を香川照之が熱演。今もなお、心の片隅に消えない過去の傷を持つ人には、とことん切ない一編になるはずである。
 どこまでも美しい故郷の風景、しかしそれは同時にそこから抜け出せない人々を捕らえる足枷となる。その村々に働き口がないために、そこに住む人々は、貧しい生活を強いられる。一口に南北問題というが、この映画を見て、その解決は楽ではないと思わせた。




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